武徳殿1 (那覇市泉崎1丁目)                      2007年11月撮影


 武徳殿は1935年に武術の総本山として建設された。当時では珍しいコンクリート造りの構造で沖縄戦の戦禍にもその基本部分は耐え抜くことが出来た。戦後は改修されて警察の体育館として使用されたが、老朽化のため1989年には解体された。その歴史的価値から保存する動きもあったが、結局移築不可能ということで見送られている。その跡地は現在沖縄県議会棟となっている。
 写真は第22海兵連隊第1大隊ではないかと推察され、完全武装の状況から昭和20年5月29日か30日が撮影日であると思われる。第1大隊はこの後、この武徳殿を大隊指揮所として南東にある城岳(日本軍呼称名35高地 : 米軍呼称名称テレグラフヒル)に向かい、ここで那覇市で最大の抵抗を受けることになる。
 現在の写真の左端に写っているのが沖縄県庁で、撮影位置は米軍の航空偵察写真や米軍が戦後作成した地図などから全く同じ場所である。撮影場所の右手には当時那覇警察署があったが、この建物も一部を残すだけで破壊されている。