米軍の戦場整理状況 (那覇市安謝)                    2009年11月撮影

  米軍の写真説明には 「5月18日戦友の遺体収容」 と記載され、一部には第6海兵師団としての説明がされている。 
5月18日といえば、第6海兵師団第22海兵連隊・第29海兵連隊が安里52高地(シュガーローフ)の戦闘で壊滅的な打撃を受けて苦戦中であり、その最中の遺体収容時の写真である。 写真を見る限り、戦死者の捜索と遺体収容は戦闘終了後からさして時間が経過していないようで、作業中の兵士が鉄帽を被っていることからも、ある程度日本軍の砲弾が落下する危険をはらんでいることが見て取れる。そのような状況からして、第6海兵師団の担任地域であり、前線から離れた後方地域であること、戦闘終了からあまり時間が経過していない場所と判断できる。
  昭和22年に米軍が作成した地図、日本軍が使用した地図などで地形を観察すると、写真のような高地があり、それに隣接して集落がある場所は、「真嘉比集落」と「安謝集落」となる。だが、「真嘉比集落」は5月18日現在でも最前線から200mほどしか離れておらず、写真のような姿で兵士が作業を行うことは不可能だと思われる。次に「安謝集落」であるが、この地区の安謝高地(チャーリーヒル)は5月10日から12日にかけて第22海兵連隊第1大隊C中隊が激しい戦闘を繰り広げており、戦死者35名・負傷者68名を出し (戦後の記述であり、当時の行方不明者数などは不明)、中隊の死傷率は約45%という激戦であった。 12日には戦車・火焔戦車なども加わり戦闘が激化し、その中で「安謝集落」は焼き払われた。このような状況から、「安謝集落」が写真の地区に該当すると思われるし、実際に当時の地図を確認すると、写真の地形形状に近いことから、「安謝集落」における米軍の戦場整理状況を撮影した写真と判断した。  
  現在の写真において、右端の青い建物付近が撮影ポイントだと思われたが、その場に立つと密集した家屋から高地は全く見えないために、近くのマンション屋上から撮影した。 なお、この写真については完全な断定が出来ないため、参考としてここに載せたが、今後とも調査を継続する予定である。