小湾地区の海兵隊1 (浦添市勢理客4丁目)                    2011年11月撮影
   
 この写真は5月10日撮影となっており、「渡河(小湾川)に際し遮蔽物として使用された護岸に接岸する水陸両用戦車部隊。 この位置で待機しつつ前進する友軍部隊の掩護を実施している」 というキャプションが付けられている。 この写真は沖縄戦写真集にも掲載されているが、その説明文は「日本軍の反抗を阻止しようとしたが防波堤に阻まれた」 という内容である。 本来の写真に付けられていたキャプションと全く異なるこの説明文は、担当者が写真を見て思いつきで書いたものとしか言いようがない。 このように沖縄戦写真集にはいい加減な説明や、撮影場所が全く異なるのに如何にも正しいように記述しているものが散見される。
 5月10日は米海兵隊がこの写真の南側約700mにある安謝川を渡河して天久台方面へ南下した日であり、おそらく予備部隊として後方で待機している状況であろうと推察される。それにしても最前線からの距離が僅か700m程度にもかかわらず、余裕を感じさせる写真である。 制空権を獲得し、日本軍の長射程火力も減殺した故の余裕であろうか。
 この場所は前出の 「国立劇場おきなわ」の北側であり、この小湾川の対岸に小湾集落があった。当時の写真では海岸までわずかの距離であったが、現在は埋め立てによって海岸線は約500m先となり、周辺の風景も一変している。 当時の地図から見ると、当時の護岸の位置は現在の写真中の柵に一致する。 広かった河口も埋め立てられ、現在では短い橋で対岸に渡ることが出来る。