首里末吉地区 (那覇市古島2丁目)                      2009年11月撮影

                                
  首里末吉地区は大名丘陵の南側にある渓谷で、中央を流れる安謝川を中心とした防御側に非常に有利な地形であった。安謝川を伝って東進すれば、日本軍司令部のある首里市街地の北側に到達出来るため、米海兵隊はこの渓谷を突き進み、大名丘陵や石嶺丘陵を守備する日本軍の背後に進出して、この地区の日本軍守備部隊を一気に瓦解させようと企図した。 しかしながら、守るに易いこの地形の低地部を進出しようとする海兵隊は、日本軍の格好の目標となり、最終的には大がかりな攻撃を実施することは出来なかった。末吉地区からの進出を阻止された海兵隊は、更に南進して首里市街地を背後から攻撃したが、結果としてこれが日本軍の意表を突く形で5月29日に首里突入が成功している。
  当時の写真に見える丘陵は大名丘陵の南側斜面で、判別しにくいが中央部に末吉集落がある。見ての通り、中央低地部を写真右方向に進む米軍にとっては、日本軍の攻撃を避けるものもない地形であった。 現在は安謝川を中心として両側には住宅地が立ち並び、中央には首里まで伸びるモノレールが建設された。写真は当時の撮影ポイントとほぼ同じ場所からの撮影となる。 
 なお、この地区の名称を米軍は「Wana-draw」(大名渓谷)、末吉集落を「Wana」(大名)と称しているが、正確には末吉渓谷・末吉集落が本来の名称である。