安里52高地3 (シュガーローフ) (那覇市おもろまち4丁目)                2007年11月撮影

         
 写真は安里52高地「シュガーローフ」と「ハーフムーン」の間を走る軽便鉄道上を進撃する海兵隊員である。この場所は両高地の間で切通となっており、他の場所とは異なって唯一両高地から直接射撃を受けることのない場所であったために海兵隊は作戦間においてこの切通から両高地への接近を画策した。
 5月16日には戦車を先頭に第29海兵連隊G中隊・I中隊がこの切通を通過して「ハーフムーン」北斜面に到達することが出来たが、日本軍の激しい抵抗の前に再びこの切通から撤退した。このことは日本軍側にとって新たな対策を講じさせるきっかけとなった。
 5月17日にはE中隊第2小隊がこの切通を通過して「シュガーローフ」東斜面に取り付こうとしたが、日本軍の迫撃砲及び機関銃の集中射撃に遭遇して15分間で生存者3名(小隊定数42名)となる大損害を受けた。その後もこの切通を通って「シュガーローフ」東斜面に辿り着くものも第1小隊は生存者10名、第3小隊は25名となり撤退した。この場所だけに限定すれば、日本軍は完全に勝利したと言っても過言ではない。
 当時の写真と撮影場所はほぼ同じである。切通ののり面はそのまま当時の形状を残している。現在この場所は軽便鉄道跡地を片道2車線の道路とし、その上をモノレールが走る場所となっている。現在の写真に見えるモノレールの駅は「おもろまち駅」で、写真の右側にはデューティーフリーショッパーズ(DFS)が建設され沖縄商業・観光の中心となっている。E中隊第2小隊が全滅した場所は駅から50mほど奥の道路上であるが、行き交う車の流れを見る限り、当時の惨状が蘇ることはない。