イエロービーチ (中頭郡読谷村渡具知)                      2008年11月撮影

                              
 写真は嘉手納海岸正面に上陸のために集結している米海軍の艦艇群である。見る限り上陸する兵士の姿はなく、上陸用舟艇も接岸されていないことから、上陸からかなりの時間が経過した頃の写真だと思われる。この海岸は比謝川河口の北側、米海兵隊第1師団第5海兵連隊の上陸地点のイエロービーチ(Yellow beach)で、その中でも第1大隊が上陸第一波となった「イエロー2」(Yellow2) にあたる場所である。海兵隊は上陸時には相当の死傷者が出ると覚悟した上での上陸であったが、意外にも日本軍の抵抗は全くなく、無傷で上陸を果たしている。 上陸海岸にはこの他にも、ブルーやホワイトなどの色の名称が使われているが、これは上陸地点を示すために艦砲射撃で煙弾を撃ち込んだ際に、その識別色の煙が立ち上るようにしていたためで、また上陸後は指定された色の布を後続の上陸部隊に見える位置に拡げたり、地面に拡げて航空機から地上部隊が識別できるようにしていた。米軍ではこの他にも戦車の機動方向なども伝統的に色の名前を使用している。(ただし地上目標はアルファベットを使用するために、沖縄戦でもチャーリーリッジ(C)、フォックスヒル(F)、ゼブラヒル(Z)などを使用している)。
 撮影場所は当時とほぼ同じ場所であるが、植生のため独特の形をした岩が一部見えなくなっている。右の写真にもあるとおり、当時の岩はそのまま現在にも残されており、この岩自体が戦争を生き抜いているのである。尚、この地区の海岸は整備され公園となっており、休日にはこの地区に住んでいる米軍兵士の家族も大勢訪れてバーベキューを楽しんだりしている。60数年前のことを思うと、まさに隔世の感がある。